無為に過ごした10日間
毎日暮らす家がどんなものがいいのかは、何を大切にしてどんな生活がしたいのかを考えることなんだと思う。
私は一体どんな暮らしがしたいのだろうか。
それは「毎日を変えてみる」ことで見えてくるのかもしれない。
今回の引っ越しで、私は同じ場所にずっといるとじっとしていられなくなるのに、実は環境の変化に意外と弱いのだなあ、という発見をした。新しい家に引っ越してきた当初、あまりに慣れなくて、ただひたすら呆然としてしまったのだ。
ダンボールの山に埋もれながらも、毎日3食ご飯を作ってお風呂に入って寝て起きて、の繰り返しをするのだが、その日常が今までとがらりと変わってしまったことに、なぜだか全然ついていけなかった。
そうして、私は引っ越してからの10日ほどを無為に過ごしてしまった。
やらなきゃいけないことは山のようにあるのに。
そして、私はひどく疲れていた。
そんな状況を変えてくれたのは、義理母だった。
あんまりにも散らかったままの部屋を見かねて、手伝いに来てくれたのだ。
そして、なんと2週間もいてくれた。
これまでも色々と助けてもらってばかりだったけど、この時ばかりは本当に本当に、ありがたかった。
そうしてようやっと浮上し始めて、なんとか少しずつ生活を組み立てて行っている。
本当に一歩一歩でしか前に進めないことにうんざりもするけれど、逆に一足飛びに駆け抜けていったところで、絶対にボロボロと落とし物をするに決まっているのだ。
そして、無為に過ごしたあの10日の間に、新しい環境を少しずつ許容していったんだろうなと思うようになった。
もう少しタフであるべきなんだよな、と思うんだけれどね。